独立型太陽光発電システムとは何ですか

独⽴型太陽光発電システムは、電⼒会社の送電網に接続せず、太陽電池モジュールから発電した電力を蓄電池に蓄えて、蓄電池から負荷へ電⼒を供給するシステムです。電⼒会社から電線を引き込む複雑な⼯事や電⼒会社への申請の必要がないため、その分の⼯数とコストを削減することができます。また、電⼒会社の送電網から独⽴しているため、停電時でも電力を使用することができ、⾮常⽤電源として活用されています。そして、電線を引き込む必要がないため、交通標識や街路灯の電源として、キャンピングカーや船舶などの移動体、遠隔地域の⼭⼩屋など、幅広く使⽤されています。以下には、独⽴型太陽光発電システムの構造を簡単に紹介します。

システム構成

接続する負荷の種類によって、独⽴型太陽光発電システムの構成が、交流システムと直流システム⼆種類に分けます。以下のシステム構成図を参照してください。

■独立型太陽光発電システム―直流負荷

■独立型太陽光発電システム―交流負荷

太陽電池モジュール

太陽の光エネルギーを電気エネルギーに変換するデバイスです。太陽電池の材料によって、変換効率と特徴も違います。最も使われているのがシリコン系の太陽電池モジュールです。ただし、太陽電池モジュール⾃体はエネルギーを変換することができますが、蓄電することができません。

太陽電池コントローラ

太陽電池コントローラは、太陽電池モジュールと蓄電池の間に設置するものです。太陽電池モジュールから蓄電池へ流れる電流を調整し、効率よく充電するように充電電圧及び充電電流を制御します。また蓄電池から負荷へ流れる電流を制御し蓄電池が過放電にならないように保護します。

蓄電池

電⼒を貯める装置です。昼間に発電した電⼒を貯めておいて、太陽電池モジュールが発電しない夜や⾬の⽇に、蓄電池から電力を供給します。

DC-AC正弦波インバータ

蓄電池の直流電⼒を交流電⼒に変換する装置です。交流電⼒を供給して交流負荷を動作させます。

負荷

LEDランプ、パソコン、テレビなど電⼒を消費して動作する電気製品です。負荷の仕様によって、直流負荷と交流負荷に分かれます。直流負荷は、直接蓄電池にまたは太陽電池コントローラに配線して使えます。交流負荷は、蓄電池の直流電⼒をDC-ACインバータ使用して交流電⼒に変換し使用します。

以上をもって、簡単に独⽴型太陽光発電システムの紹介とさせていただきます。 次に独⽴型太陽光発電システムのアプリケーションについて説明させていただきます。独⽴型太陽光発電システムは⽐較的⼩型であることから、設置、移動の利便性があるため、様々な分野で幅広く使われています。例えば、ソーラー式持ち運び可能な無線LANアクセスポイントや、⼯事現場で使うLED警告標識など、独⽴型太陽光発電システムが活用されています。他のアプリケーションについてご興味がありましたら、弊社WEBサイトのソリューションページをご参照ください。

【参考サイト】

太陽光発電協会
太陽光発電の仕組み